【万博知識】登録博覧会と認定博覧会とは?万博のカテゴリー区分ってなんだ?

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万博の分類分けってなんだ? 万博全般

万博に関する基礎知識。『博覧会』の定義とは?
日本で最古の博覧会は誰がどこで開いた?
現在の万博の区分とは?『登録博』『認定博』の違いや『特別博』『一般博』などカテゴリーの分け方の違いについて

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博覧会ってなに?どんなもの?万博基礎知識

『万博』に関連する重要なワードを押さえておこう!

万博に関する基礎知識:『万博』ってなに?

『万博』とは?

万国博覧会の略、国際博覧会万国博とも。呼び方は様々だが意味は同様。

世界各国がそれぞれの文化と産業の成果を展示し、
国境を超えた国際的な相互理解と交流を深めるために開かれる国際イベントのこと。

『万博』は英語でなんという?

International exhibition(インターナショナルエキシビジョン)
国際博覧会、国際見本市などとも翻訳される
World EXPO、もしくは単純にEXPO(発音はエクスポ、エキスポ)
expoはexposition(博覧会)の略

原則的に『万博』と名乗ることができるのはBIEによって承認された博覧会のみである。
(※・例外あり)

万博に関する基礎知識:BIEってなに?

BIEとは フランス語のBureau International des Expositionsの頭文字をとった略称で日本語にすると博覧会国際事務局のこと。フランスのパリに本部をおく国際機関である。
英語では International Exhibitions Bureauとなるので国際博覧会事務局と訳しても間違いではない。

BIE条約とは?

万国博覧会に関するルールを定めているのはBIE条約(国際博覧会条約)

BIE条約に関して、詳しくはこちらの記事も参考にどうぞ↓(別ウインドウで開きます)
BIE条約の内容とは?万国博覧会に関するルールってどんなもの?
【BIE条約】万博(万国博覧会)に関する条約はなぜできたの?

『博覧会』の定義とは?

BIE(国際博覧会に関する)条約 第一条における 博覧会の定義とは?

1.博覧会とは、名称のいかんを問わず、公衆の教育を主たる目的とする催しであって、文明の必要とするものに応ずるために人類が利用することのできる手段又は人類の活動の一若しくは二以上の部門において達成された進歩若しくはそれらの部門における将来の展望を示すものをいう
ポイント 博覧会の主な目的は『教育』
学術、技術、産業、貿易、観光、レジャーなど将来的な文明の振興を目指すものである。
農業、鉱工業などの産業全般と文化の進展のために、様々な生産物の実物や見本、模型、説明図、機構図などを展示することによって
文化全般の活動の成果や実態を一般に周知させるイベント

国際博覧会の定義としては、2カ国以上の国が参加するものは国際博覧会

万博の豆知識:日本で最古の博覧会は?誰が開催した?

日本で最初に開催された博覧会は1877年(明治10年)に開かれた
『内国勧業博覧会(ないこくかんぎょうはくらんかい)(第1回)』

ウイーン万博を参考に大久保利通が推し進めた。
大久保利通の肖像

開催地:東京上野公園(約10万平方メートル)
主な展示・出品物:美術館、農業館、機械館、園芸館、動物館、
寛永寺旧本坊の表門の上の大時計、アメリカ式風車、
数千個の提灯(ちょうちん)など

各部門ごとに出品物の審査が行われ、優秀なものには、賞牌や賞状が贈られ
産業品の物品調査と産業振興奨励が同時に行われていた。

博覧会という名前の催し物自体は、内国勧業博覧会以前にもあったが
それらのほとんどが、見世物的な内容で名宝や珍品などを展示し集客していた。

この内国勧業博覧会では、厳しく見世物的なイメージを払拭
『欧米からの技術と在来技術の出会いの場となる産業奨励会』として博覧会は開催され
45万人以上の入場者があり、のちの日本の産業の促進に多大なる影響を与えた。

第1回 内国勧業博覧会は日本における博覧会の原型ともいえる。

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万博のカテゴリー分けとは? 登録博覧会と認定博覧会とは?

万博は開催前にBIEによって、どんな万博なのかによってカテゴリーわけがされます

そのカテゴリーの分け方、名称も時代によって変更がありますが
現在有効となっている条約上では国際博覧会は

登録博覧会』認定博覧会』に大別されています。

BIE条約が適用されない博覧会って?

ちなみにこのBIE条約適用されない博覧会もあります。
それは、『開催期間が3週間未満の国際博覧会』
『国際美術展覧会』『主な目的が商業的な国際博覧会』です。

↑これら以外の国際博覧会ではBIE条約が適用されます。

BIE条約の適用上で国際博覧会は全て『登録博覧会』と『認定博覧会』に区分されることになる。

登録博覧会とは? Registered レジスタード万博って?

どんな条件を満たせば『登録』博覧会になるのか?

登録博覧会の条件

  • 開催期間が6週間以上〜6ヶ月以内の博覧会であること。
  • 1995年以降、登録博覧会の開催の間隔は5年おき。
  • 2カ国以上が競合する場合はBIE総会での投票に基づき、多数決で決定する
  • 開催エリア規模は無制限

認定博覧会とは? Recognisedレコギナイズド万博って?

認定博覧会の条件

  • 開催期間が3週間以上〜3ヶ月以内の博覧会であること
  • 明確なテーマを掲げる博覧会であること。
  • 博覧会会場の総面積が25ヘクタールを超えないもの
  • 登録博の間に限って開催する
認定博として条件によってすでに認定されている博覧会↓
 以前から開催されていた伝統的なものであることを理由として装飾美術及び現代建築に関する
『ミラノ・トリエンナーレ』は本来の特徴を維持していることを条件として認定されている。
また、国際園芸家協会が承認した『園芸博覧会』に関しては2年おきに認定されている。
(同一国での開催は10年以上の間をあけることが必要)例:1990年大阪 『花の博覧会』

旧ルール:昔の博覧会区分とは?(条約改正前)

初期のBIE条約のルールでの万博は

大きく、一般博覧会(Universal)特別博覧会(specialised)に区分わけされ

一般博は第1種(first category)第2種(second categry)に分類がわけられていた。

特別博もしくは国際博(international)は現在の認定博にあたる。

『一般博』と『特別博』の大きな違いは?

総合的な分野2つ以上の分野にまたがるテーマであれば一般博
一分野のみに絞ったテーマであれば、特別博とされた。
1928条約当時は開催期間や開催の間隔などに関してのルールは規定されていなかった。

1972年の条約改正で第1種、第2種のカテゴリー分類は廃止された。
一般博もしくは特別博の2つの分類となった。

現在有効な万博のルール上の区分は?

1988年に改正されたBIE条約が現行の条約であり
現在の万博のカテゴリー区分は
『登録』博覧会『認定』博覧会の2つに区分される。

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登録博覧会と認定博覧会の違いまとめ

条約の改定とともに、万博の区分の名称が変わっていてちょっとこんがらがってしまうが
『登録博』と『認定博』の違いは

『登録博』の方が単純に規模がかなり大きい万博で
5年おき開催開催期間が6ヶ月以内までと長期にわたる。
『登録博』は旧『一般博』に相当する。

登録博という名称が採用されてから、開催された『登録博』にあたるのは
2010年の上海万博からで、2015年のミラノ万博
2020年のドバイ万博、そして2025年の大阪万博も『登録博』としての万博となる。

それに対して、『認定博』はもともと専門的な1つの分野にテーマをしぼっていた万博。
万博会場サイズに上限25ヘクタールまでとの規定があり
開催期間3ヶ月以内
旧・『特別博』という名前だったものが現在の『認定博』にあたる。

過去日本で開催された万博のカテゴリー区分は?

下記のようになっている。

開催年 博覧会名称 カテゴリー区分(BIEによる)
1970年 日本万国博覧会
(日本初の万博)
World Exhibition – (General International Exposition 1st Category)世界博覧会 一般博第1種
1975年 沖縄国際海洋博覧会 Special Exposition(特別博覧会)
1985年 筑波国際科学技術博覧会 International Specialised Expo (国際・特別博)
1990年 大阪国際花と緑の博覧会 Category A1 International Horticultural Exhibition
国際園芸博(特別博)
2005年 愛知日本国際博覧会 
(愛・地球博)
International Specialised Expo(国際・特別博)
2025年 大阪万博 International Registered exhibition(登録博)
として登録予定

こちらの記事も合わせてどうぞ↓
【万博開催】国際博覧会を開催するための7ステップとは?
国際博覧会に関する条約 BIEに加盟している国の一覧

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